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アウトドア産業はユタを愛している。だがユタはアウトドア産業を愛しているのだろうか?

イヴォン・シュイナード  /  2017年2月8日  /  読み終えるまで3分  /  アクティビズム

アメリカの新しい国定記念物ベアーズ・イヤーズ。風化した砂岩、深い峡谷、森林、古代の岩窟住居、神聖な壁画からなる135万エーカー(約5,463平方キロメートル)のそこでは、世界級の探険、静寂、レクリエーションの機会が得られる。Photo: Josh Ewing

毎年、何百万人もの人びとがユタの公有地を訪れる。その目的はクライミング、ハイキング、スキー、狩猟、その他さまざまだ。私自身ユタの野生地で何年もスキーをし、登攀し、渓流釣りをしてきた。アメリカ国民がこれらの土地を所有し、そしてユタはその恩恵を受ける。毎年、アウトドアのレクリエーションがユタで生み出す消費は120億ドルにのぼり、全州で12万2千の職を支えている。たしかに、私たちはこれらの土地をエネルギーや放牧をはじめとするさまざまな用途に使っている。だが私の友人の多くがユタを究極の居住地だと考える理由はアウトドアへのアクセスにある。

それはまた、アウトドア産業がユタを愛する理由でもある。毎年1月と8月、パタゴニアやその他何百もの企業は大金をはたき、〈アウトドア・リテイラー・ショー〉で最新製品を紹介する。このことはソルトレイク・シティにとってはドル箱のようなもの。だから皆さんはこう思うだろう。ユタの政治家たちは全力を尽くして、私たちを温かく迎えてくれるだろうと。だがそれどころか、ユタ州知事のゲイリー・ハーバートと彼の仲間は何年も費やして私たちの公有地、またビジネスの中核を傷つけ、最高入札者に売り払ってきた。彼は私たちの産業を脅かす敵対的環境を作ってきたのだ。

アウトドア産業は化石燃料産業の3倍の職を生み出しているにもかかわらず、知事は任期期間のほとんどの時間を、納税者が所有する土地を奪い、掘削と鉱業会社に手渡そうと試みることに使ってきた。そして先月、ユタ州はベアーズ・イヤーズの最近の保護を覆すため、連邦政府を訴える計画を発表した。アメリカ先住民の考古学的宝物が何千年も蓄えられてきた場所であり、世界中のクライマーが愛する険しい赤い岩のあるその場所を。この州の政治家たちはアウトドア産業、そして自分たちの州の経済が、レクリエーションのための公有地へのアクセスのしやすさに依存していることを理解していないようだ。

もうたくさんだ。もしハーバート知事が私たちを必要としていないなら、私たちはもっと歓迎してくれる場所を探せる。ハーバート知事は法務長官に告訴計画を停止させるよう指示し、歴史的なベアーズ・イヤーズ国定記念物を支持すべきである。彼は公有地を州に譲渡するという取り組みを止めるべきだ。それはユタの経済にとって大きな不幸を意味する。彼はアウトドア産業がもたらす私たちのビジネスが必要だということを示し、そして公有地でのレクリエーションにより生み出されている職に就くあらゆる政治的見解をもつ何千もの有権者を支持すべきである。

私たちはユタを愛している。だがパタゴニアが今後の〈アウトドア・リテイラー・ショー〉に戻るかどうかの選択は知事の行動にかかっている。公有地の保護を促進するによってこのショーを獲得するための競争に、他の州はよろこんで参加するだろう。

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