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いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

パタゴニア  /  2018年6月26日  /  読み終えるまで8分  /  デザイン

Photo: Chris Brown

パタゴニアが発行したそれまでのカタログのなかから最も感動的な写真100点以上を収録した写真集『Unexpected: 30 Years of Patagonia Catalog Photography』のインタビューで、長年の友人兼寄稿者のジョン・ラッセルは、「私にとって写真とは光、そして結びつきに尽きる」と語っています。

いい写真は必ず美しい光を捉えています。でも私たちが最も興味を抱くのは、写真に写し出された結びつきです。それは仲間同士であったり、家族であったり、あるいは人と自然であったりします。畏怖、罰、ポシャった遠征計画、耐え抜いた悪天候、仲間と一緒にふざけ合う休息日などのどんな瞬間であれ、その結びつきから面白いストーリーを得ることができるのです。

“美しく温かい茶色の物体の中なかで、転げまわって別人となる魅力に抵抗することは、不可能だった。これこそ最高に満たされる官能的な体験だった”

-クリス・ブラウン

30年以上にわたって私たちの元に届く写真のなかでもとくに多いのが、バギーズ・ショーツです。写真は悪ふざけからやけくそ、無分別から心痛まで多岐にわたり、その1枚1枚が、よい光のなかで、結びつきのストーリーを伝えます。

バギーズ誕生36周年を記念して、私たちはアーカイブから数枚の写真を選び、その友人たちに象徴的な写真の裏話を語ってもらいました。

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: John Russell

「レラ・サンにはじめて出会った日に撮った写真。「マカハの女王」として知られるレラは、地元住民も私のような旅行者も寛大に受け入れてくれた。普段はこの手の写真は選ばない。カメラの方を向いて波に乗っているのではなく、カメラに背中を向けてパドルアウトしているショットだからね。でもこの写真はレラの真のアロハ・スピリットを伝えていると思うんだ。子供と愛犬ロカヒをライディングに連れていくことで、レラの故郷である海を共有している」―ジョン・ラッセル

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Rick Ridgeway Collection

「1985年のブータンのガンガー・プンスム遠征のときの写真。イヴォン、ダグ・トンプキンス、ジェリー・ローチと僕は、当時世界最高峰の未登の山(7,571メートル)に挑むためにブータンへ招かれた最初のアメリカ人クライマーだった。(この山は未だに登られていない)。地図はなく、ようやく山を見つけたときは、もはやシーズン終盤で登攀は不可能だった」―リック・リッジウェイ

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Pascal Beauvais

「カナダのユーコン準州とアラスカ国境に近いブリティッシュ・コロンビア北部のコースト・レンジの縦走中に撮った写真。アレックス・エベレット(写真)と僕はグループをガイドしていて、休息日には2人で濡れた登山道具やキャンプ用品を乾かしたり、ブラブラして過ごした。なんでこの写真を撮ることになったのかは覚えてないけど、バカ笑いした記憶はあるよ。それと旅のあいだショーツをはく機会はほとんどなかったというのも覚えてる!」―パスカル・ボーベー

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Greg Epperson

「パタゴニアのアート部門とブラックダイヤモンド社とのジョシュアツリー・ウィークエンドの終盤に撮った写真。パタゴニアのカタログの当時のデザインチーム(キャシー・カールソン、トレーシー・スミス)と、ブラックダイヤモンド社クリエーティブ・ディレクターのマリア・クレイナーと一緒に製品の写真を撮ったときだった」

「いま思えばあれは不法侵入だよな。ジョニーは自分の体重で恐竜が崩れるんじゃないかって乗り切じゃなくて、それにまたしても俺のバカげた考えに付き合わされるのはごめんだって。でもマリアが説得したんだ。またマリアに救われたってわけだ」―パスカル・ボーベー

「これは再現不可能な写真で、ジョニーを危ない目に合わせたよな。もしティラノサウルスの爪が折れたら、あるいはジョニーが腕にマントリングできなかったら……うーん、とんでもない着地になっていたかもな」―グレッグ・エパーソン

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Pete Swart

「ニューハンプシャーの春のある日に、3匹の仔犬と一緒に野焼きをした直後のスコット。(スコット曰く、「カエルの長靴にけしかけられた!」んだそうだ)現在31歳のスコットは、この4年間ほどはバーモント州クイチーにあるサイモン・ピアース・スタジオでガラス吹き工をしている。週末はハイキングやフライフィッシングを楽しみ、いまでもニューハンプシャーが大好きだそうだよ」―ピート・スワート

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Andrew Burr

「イエメンのソコトラ島での写真よ。世界中を一緒に旅してきたバーが、珍しく真正面からではなく、小さな釣り舟のうえで揺られながら撮った1枚。ディープ・ウォーターのルートでソロの初登を終えたところで、アラビア海に飛び込むのが唯一の下降方法だったの。それから1時間後、私たちは気難しい非番の陸軍将校に発砲されたのよ。彼は私たちが軍地内にいると思って(基地の近くではなかったのに)。あの日いちばん危なかったのはクライミングじゃなかったってわけ」―ブリッタニー・グリフィス

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Chris Brown

「急流での興奮と恐怖の合間に、リラックスしたり、単に楽しんだり、あるがままにばからしいことに興じるのもリバー・トリップの醍醐味。コロラド・リバーの川岸ではときおりヌルヌルと滑らかな泥だまりに出くわす。美しく温かい茶色の物体の中なかで、転げまわって別人となる魅力に抵抗することは、不可能だった。これこそ最高に満たされる官能的な体験だった。カラフルなバギーズは泥だらけになったけどね。「バギーズの泥を洗い落とせよ。写真撮るから」と言ったら、みんな必死になってやった。ここにはドレスコードなんてものはナシさ!」―クリス・ブラウン

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Tom Enderlin

「野生の要因からの攻撃を絶え間なく受け、自然界に根性を試される未開地での釣りシーズンの真髄を捉えた1枚。早朝にコスタリカのジャングル奥深くでターポンを探しながら礁湖を通り抜けていたときのショットだ。大雨のあと、泥だらけの川の水位が上がって、とりわけ厳しいセッションがつづいていた。魚が食いつく理想的なコンディションにはほど遠かったが、俺にはこのボロボロのショーツをはくという奥の手があった。ショーツは俺たちが失いかけていた踏ん張りをくれると信じたんだ。シミや裂け目はターポンをリリースしながら何度もジャングルで泳いだ証拠。20分もたたないうちに、俺はまた胸まで水に浸かると、大きな銀色の王様を手にしたよ」―トム・エンダーリン

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Rick Ridgeway

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Rick Ridgeway

「2枚ともイヴォンとジョン・ワッソンと行ったハイシエラのバックカントリーでの春スキーの写真。いいざらめ雪だった。滑っているのはジョン・ワッソン。彼の妻ジョスリンはかつてパタゴニア・カタログのイラストとアートワークを担当し、プリントもいくつかデザインしたことがあった。登山家兼写真家の故ゲイレン・ローウェルが同行したのを覚えている」―リック・リッジウェイ

いつの日も、いつの時代も、バギーズ・ショーツ

Photo: Greg Findley

「ワイオミング州ジャクソン近くのスネーク・リバー沿いで育ったから、川には特別な思い入れがあるの。問題を抱えた時期には私の逃げ場だったわ。写真は19歳の夏、グランドキャニオンを通り抜けるコロラド・リバーの18日間のラフティングに誘われて、はじめて急流でラフトを漕ぎながら(PFDを着るべきだったわ!)、川とのつながりという純粋な喜びを満喫した様子。バギーズは当時のボーイフレンドのもので、彼はカメラで捉えたのは、まさに私がリバーガイドになろうと決めた瞬間よ」―ブリジット・クロッカー

『Unexpected: 30 Years Of Patagonia Catalog Photography』日本語版(ジェーン・シーバート、ジェニファー・リッジウェイ編纂)もご覧ください。

#あなたのバギーズってどんなバギーズ

皆様のお気に入りのバギーズの写真にハッシュタグ「#あなたのバギーズってどんなバギーズ」をお付けください。私たちと一緒にその36 年の飽くなき冒険を祝いましょう。インスタグラムに投稿していただいた写真のいくつかをパタゴニアのウェブサイトで公開しています。

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