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足元の確かなフィッシング

 /  2012年3月29日 読み終えるまで4分  /  デザイン
足元の確かなフィッシング

いまから45年前、イヴォン・シュイナードはハンマーと鋼鉄を手にまったく新しい概念のクランポンを鍛造し、アイスクライミングの未来を変えました。フロントポイントを硬くしたデザインは垂直な氷上での可能性を広げ、クライミング界に大変化をもたらしました。

ベンチュラにあるパタゴニア本社の鍛冶作業場はいまも1967年当時とほとんど変わらず、その中では同じ男が作業しています。生来の釣り人であるイヴォンは、スキーナ・リバーのつるつるした、でこぼこの石の上で滑ったり転んだりするのにこりごりし、以前クライミング仲間にそうしたように、今度は釣り仲間のために優れたグリップ力を備えたクランポンを開発しようと、ブリキ小屋にこもりました。

イヴォンは試作品を作ってはみずからスキーナ・リバーをはじめとする危険な川でテストを繰りかえしましたが、改良を重ねるにつれてクランポンは重く、複雑になり、機能もしにくくなってきました。そんなあるときイヴォンは、ベンチュラで金属の扱いに長けた工房を見つけました。この工房の手助けが大きな力となり、登山用のクランポンからヒントを得た、優れた「リバー・クランポン」が誕生したのです。

足元の確かなフィッシング

ベンチュラにあるトルーパート・マニュファクチャリングは金属を使うことならなんでもおまかせの3世代つづく工房です。カール・シュロッサーが店の一角で作業をしており、イヴォンが鍛冶屋時代から使っているなじみある道具をいまでも使っています。イヴォンはカールとともに開発をすることが近道だということに気づきました。リバー・クランポンの素晴らしさの大半はカールの卓越した、伝統的なスタイルの作業によるものですが、カールはまた優れた技術をもち、21世紀の技術と効率の良い製造という課題に貢献する孫のシェーン・プルコフとも密接に作業をしていました。

リバー・クランポンは最初にイヴォンが作ったようなシンプルなデザインに戻りながらもさらに強化され、確実なグリップ力を備えたものになりました。この史上最強のウェーディング用滑り止め器具は、調節可能なステンレス鋼のフレームにマウントされた可鍛性のアルミ製のバーが、藻や苔に覆われた川底のぬかるみに切り込んでいく頑丈さを誇りながら、その下の岩などにしっかりと食い込む柔軟性を備えています。これまでの常識をくつがえすような確実な安定性を発揮し、基本的なツールを使用すればフィールドでも容易に調節可能です。簡単に洗うことのできるシンプルなデザインに速乾性のある素材を使用しているので、侵入種の付着も防ぎます。

技術躍進は才気のひらめきで起こる場合もありますが、たいていはある分野での経験を別の分野で応用することにより達成されます。山製品の技術に自信のあるパタゴニアが作る川のリバー・クランポンは流れを変えるその好例です。パタゴニアのフィッシング・アンバサダーたちもイヴォン本人を含むテスターたちも、いまではこれなしでのウェーディングは考えられないほどです。

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イヴォン・シュイナードがこの世界最高のトラクションを誇るリバー・クランポンとアルミ製バー付きブーツについて語るビデオはこちらからご覧ください。

ビデオ:リバー・クランポンとアルミニウム・バー・ウェーディング・ブーツ

リバー・クランポンは4月末発売開始予定です。

【Photo: Jeremy Koreski】

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