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パタゴニア社員へのインタビュー:パタゴニア 鎌倉勤務、藤堂光樹に聞く

 /  2011年3月3日 読み終えるまで5分  /  コミュニティ

スノートレッキングで燧ケ岳を望む。残雪の尾瀬沼 写真:藤堂 光樹

パタゴニア社員へのインタビュー:パタゴニア 鎌倉勤務、藤堂光樹に聞く

里山散策中にアリジゴクの巣を発見。鎌倉市台峯 写真:増本 雅人

編集前記:今回は鎌倉ストアで働く藤堂へのインタビューです。自身のアクティビティへの情熱と環境への活動をパタゴニアで働くことのなかにバランスよく取り入れたライフスタイルが、今回彼をインタビューの対象に選んだ理由です。広島県出身、現在妻と3人の子供たちとともに神奈川県藤沢市在住。2001年より鎌倉ストアに勤務しています。

どのような経緯でパタゴニアで働こうと思ったのですか?
10年ほど前になりますが、当時2~4月は小笠原諸島の父島でザトウクジラのガイド、5~7月は登山&トレッキングガイドをしていたのですが、これ以外の季節を環境保護に意識が高く、自分のアウトドアスキルも生かせる職場で働きたいと考えていました。そしてそんなときにであったのが、エスクァイア日本版のパタゴニア特集でした。「遊ばざる者、働くべからず」の表紙に引き寄せられて「PATAGONIAN 100ヶ条」を読み終えたときには、ここで働くことを決めていました。

パタゴニアの直営店で長い間働いていますが、そうさせている大きな要因は何ですか?
ストアには日々本当に多くのお客様が来店してくださります。そうした方々と直接触れ合うことができ、製品やアウトドアについて話すことができる。こちらの製品知識を伝えることはもちろんですが、私たちも得ることが多く、毎日変化があってとてもおもしろいです。また、自然の場所へ人を誘いたい、という自分自身の目的を果たしやすい場所でもあるのもその理由です。

3人のお子さんたちから、仕事に活かせるような教訓を学ぶことはありますか?
以前、仕事がキツイなと思ったときがあり、「パタゴニアを辞めようかな」と、当時5歳と4歳だった子供たちの前で口にしたことがあるのですが、「それはもったいないよ」という思いもよらぬ言葉が出てきてびっくりしたことがあります。「パタゴニアの人たちはおもしろい人たちばっかりだし、お店にも毎日いっぱい人が来ていて、楽しそう!」と言うのです。幼いながらも親の背中を見て感じていることがあるんだな、と思いました。曇りのない眼で見たパタゴニア像、彼らのその言葉を聞いてから、そんな会社で働いている自分にあらためて喜びを感じ、簡単には弱音を吐かないぞと、心に誓いました。

パタゴニアで働いて、何か変わったことはありますか?
ライフスタイルという言葉をつねに意識し、大切にするようになりました。パタゴニアにはただの生活様式ではなく、人生観、価値観、習慣なども含めた生き方を、さりげなくシンプルに実践している仲間たちが多く存在していて、良い影響をたくさん与えてもらっています。どんなに仕事が忙しくても遊ぶ時間を捻出し、どんなに子育てに追われていてもアウトドアや旅に出る。そして日々の慌しさに奔走されそうになっても、個人での環境活動も怠らない。私のライフスタイルは、いまのところそんな感じです。

パタゴニア社員へのインタビュー:パタゴニア 鎌倉勤務、藤堂光樹に聞く

育児休暇を利用し、家族とキャンピングカーで旅行。オーストラリア、グレート・オーシャン・ロード 写真:藤堂 光樹

良いストアスタッフに問われるものとはなんだと思いますか?
ストアスタッフはストアというチームのなかの一員です。順風のときもあれば、逆風のときもあり、そんなときこそお互いを信頼し、スクラムを組んで立ち向かっていけるかどうか。それぞれの個性を発揮しながらも、ここぞというときにはひとつになれる、そんなバランス感覚が大切だと思います。

パタゴニアの仕事と並行してつづけている尾瀬のガイドの仕事からは、どのようなことを学んでいますか?
私の場合、藤沢に住んではいますが、こうした都会での日常を過ごしていると、どうも感性が鈍くなってしまいます。長期間自然のなかに身を置くと五感が研ぎ澄まされ、戻ってきてからのパタゴニアの仕事では、インスピレーションのわき方が違ってきます。自然とのつきあい方、楽しみ方、過ごし方を伝えたくてガイドをはじめたのですが、多くの方たちといっしょに歩くことで、逆にあらたなインスピレーションを受けつづけています。またパタゴニアの製品を実際のフィールドで活用できる場にもなっていて、そのフィードバックをスタッフ間でシェアしたり、カスタマーサービスに生かしたりすることもできます。

密接にサポートをしている環境グループはありますか?
〈尾瀬認定ガイド協議会(現・尾瀬ガイド協会)〉です。これは尾瀬国立公園において利用者に安全で快適な質の高い充実した自然体験を提供するために、高いガイド技術と正確な救急法、魅力などを解説できる知識を備えたガイドを認定/育成するために、県や関係自治体、ガイド事業者で設立された組織です。私はテキスト教本作成や試験問題の作成、ガイドの審査などに関わっており、この2年間は既存ガイドの審査を行ってきました。本年度からはいよいよ検定試験を行います。一般の方も応募できますので、ご興味のある方はぜひご覧になってください。〈尾瀬認定ガイド協議会(現・尾瀬ガイド協会)〉は昨年度、日本エコツーリズム協会の第6回エコツーリズム大賞で特別賞をいただきました。

10年後、自身とパタゴニアの関係はどのようなものになっていると思いますか?
いまと何も変わらないと思います。パタゴニアのカルチャーは私の体の一部になっています。10年後に鎌倉ストアにいてもいなくても、この会社にいてもいなくても、パタゴニアの製品作りや、環境に対する姿勢や実行力が不変なかぎり、私とパタゴニアの関係は10年後も20年後も変わりません。

パタゴニア社員へのインタビュー:パタゴニア 鎌倉勤務、藤堂光樹に聞く

スノートレッキングで燧ケ岳を望む。残雪の尾瀬沼 写真:藤堂 光樹

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