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ヨガ不信者の告白

ブリッタニー・グリフィス  /  2012年2月13日  /  コミュニティ

はじまりはウォーカーから送られてきた親切なメールだった。アンバサダー全員に送られてきたもので、ヨガの経験者と、そのなかで新しいパタゴニアのヨガ製品を試したい人がいるかどうかという内容だった。言うまでもなく、私はこのメールに苛立った。ヨガ? ヨガなんて女の子たちのためのものでしょ?私はクライマーで、黒帯取得者、マウンテンバイクのダウンヒルレースに参加したことだってあるのよ。とはいえ、他のアンバサダーが「ヨガ経験あり」で私が「経験なし」というだけで、他の人が最新の「ブラ・トップ」を私より先に試すなんてことは断じて許せなかった。

そういうわけでウォーカーのメールに「イエス」と答え、実際に週2度自宅でヨガのクラスをしていると伝えた。それはまったくのウソではない。隣人のポーターは数え切れないほど私にヨガのメリットを説き、一緒にヨガのクラスに誘おうとして週に数回私の家にやってきては、リビングルームで小学校の体育の授業のような腹筋や腕立て伏せ、そして90年代後半に流行ったロドニー・イーの「アスリートのためのヨガ」DVDを、好きじゃない部分は早送りしながら、軽くながしている。ポーターと私の場合は「オーム」も「ナマステ」もなく、まるで地元のチンピラがゴミ箱やフェンスや近くのモルモン教会の大型ゴミ箱を叩くような音をたてながら、ソルトレイク・シティーでの日頃の愚痴を言い合うだけ。これが私流のヨガである。ストレッチの仕方や呼吸法を教えてもらうためや、あるいは床に横になっているあいだに詩の朗読をしてもらうためにお金を払う必要もない。

けれども悲しいかな、きちんとした休憩やストレッチやプリハブなしで週4回のクライミングを17年間つづけた結果、ついに私の42歳の身体は19歳レベルの私の精神と向き合い、そして私たちは再スタートしなければならないと認識することになった。ヒドン・バレーのキャンプ場の岩の上で簡単に私の体をチェックしてもらったとき、知人のクライマーでもある理学療法士にこう言われた。「軟部組織はめちゃくちゃだし、これはこれまで見てきたなかでもいちばん固い脊椎だよ。ヨガやったことある?」 私はつまらそうに、そして苛立った表情で彼を見た。もしもまた誰かに「ねぇ、ヨガやってみたことある? ぜったいにやってみた方がいいよ」なんて言われたら、汗臭いヨガマットを小さく切り刻んで、プラナヤマをしている鼻の穴に押し込んでやるわ。

でも私は負けを認めざるをえなかった。私の体は必死に助けを求めていたのだ。凝り、痛み、そしてけがは長引き、より頻繁におこるようになっていた。私はまるで中毒者が自らを救うために最終的に「神を見出す」かのように近所のヨガスタジオへ向かい、人目を気にしながらクラスを受けに行った。

最初にヨガの先生は両手をあるポジションに置くように言った。けれども長年のクラッククライミングのおかげで曲がった私の指ではできなかった。あー最悪。最初のポーズさえできないなんて! でも、鼻孔を順番におさえて呼吸をするように言われたとき、私はさらに半信半疑になった。ものすごく単純な行動にしては、あまりにも複雑に聞こえる。なんなの?! こんなんじゃ私の肩の腱板は治らないわよ。それに、片方の鼻孔は子供のころに野球でライナーを顔面にうけてから、きちんと通ってない。結局、呼吸でもまた苦労することになった。

脚を組んで座ると、目を閉じて呼吸をするように言われた。居心地が悪いほど長く感じられたけれど、たった15秒しか経っていなかった。私はこっそり目を開けて、私以外の皆が指示にしたがうのを見た。私の黒いヨガパンツには犬の毛がついている。私は思った。ヨガの最中におならをする人っていないのかしら? iPhoneでエミネムを聞きながら家に帰るのなんて、私ぐらい? 冷蔵庫にビールは入っていたかしら?そして、私は夏に塗った左足指のペディキュアをはがしとった。

クラスの最後に「死体のポーズ」で横たわっていると(信じられないことに、このポーズをすると腰が痛かった)、先生がこう言った。「体を横に転がしたら、忘れたいすべてのものをマットの上へ置き去りにするのです」 私はまた懐疑的になった。他の人たちが「マットの上に置き去りにするもの」を想像してみた。ストレスがたまる仕事だったり、満足のいかない恋愛だったり、金銭的な悩みだったりするのかしら? 私にはそういうものはない。だからもっと真剣に考えてみた。私はなんでここにいるんだっけ?私は自分の肘の腱鞘炎を想像し、そのまるでヨーロッパのタバコの箱に印刷された喫煙者の真っ黒になった肺のようなものを、マットの上へ置いていくことにした。

ヨガを定期的にするようになって1か月が経つ。私はいわゆる「過激な」ヨガや、ホットヨガ、手首が痛くなるようなヨガはしない。いつもかわいいおばあちゃんやかっこいいウェアを着た男の子がいるようなクラスに通っている。まだ歯のストレッチはできないけど、呼吸法と目を閉じることは上手になってきた。そして野球の試合で大声で国歌を歌うのは恥ずかしくはないけど、まだ「オーム」や「ナマステ」は言えないでいる。こらえきれずに笑いだしてしまうかもと心配だから。

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